引越し前は必ず掃除を!新居と旧居を掃除する理由と掃除のポイントをご紹介

引越し前は必ず掃除を!新居と旧居を掃除する理由と掃除のポイントをご紹介
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summary
  • 引越し前に旧居と新居の両方をしっかり掃除しましょう
  • 特に退去時には「原状回復義務」があるため注意が必要です
  • 高額請求された場合は管理会社・大家・専門家に相談しましょう

引越しをする前に新居と旧居の掃除を行いましょう。クリーニング済だからといって新居が必ずしも清潔とは限りません。また旧居はできる限り元の状態に戻す義務があります。退去前に旧居を掃除するのはマナーとしてある程度定着していますが、新居は掃除する必要がないと思っていた方も多いのではないでしょうか。この記事では、新居と旧居を掃除する理由、また退去時の退去費用をできるだけお得に精算するためにどのようなことに注意して掃除をすれば良いのかについて、それぞれの掃除のポイントをご紹介します。

新居の掃除をする理由

クリーニング済みであっても清潔とは限らないため

クリーニング済みの物件であっても、窓やドアなどのわずかな隙間からほこりなどが入ってくるので清潔とは限りません。新築も同様で、人が住んでいない期間があると意外と汚れていることがあります。また、クリーニング済みでも部分的にしかクリーニングがされていない場合や、管理人が簡単に掃除しただけの場合もあり、さらに室内には空室期間中のほこりなどが少なからずたまっています。一見清潔に見えても実際はほこりだらけの可能性もあるので、家具家電を設置する前に新居の状態を確認しましょう。

入居前にキズやトラブルを把握するため

入居前は、キズやトラブルを把握して異常があれば大家や管理会社に報告しておく必要があります。この確認を怠ると退去時に修繕費を請求される可能性があります。そのため、実際に目で見て確認をしてもらったり、写真を撮って画像で送るなどして、入居前からのキズやトラブルであることを明確にしておきましょう。スムーズに入居を進めるためにも、家具家電などを設置する前に気になるところはないか念入りに確認することが重要です。

カーテンのサイズや照明器具を確認するため

掃除をすると同時に、カーテンのサイズや照明器具の有無・サイズを確認しましょう。引越し当日にカーテンを付けてサイズが合わなかった場合、見栄えが悪くなったり、生活を送るうえで不便に感じたりすることがあります。また、日光がどれくらい入るか、周囲に同じ高さの建物が多いかなどで選ぶカーテンも変わってくるでしょう。同様に、構造上限られた形やサイズの照明器具しか設置できない物件もあるため、事前に確認しておく必要があります。照明器具が備わっている場合は電気が付くかどうかも確認しましょう。そのほかにも収納スペースを確認したり、部屋の大きさを正確に図っておくと引越しの際の買い物をスムーズに進めることができます。

新居の掃除ポイント

換気

新築物件やリフォーム物件であれば塗料のにおいが、空室期間が長い物件であれば下水やカビ、ほこりなどのにおいが気になる場合があります。天候の良い日にすべてのドアや窓を全開にして、しっかり換気をしておきましょう。換気している間に掃除を進めれば、換気中も時間の有効活用ができます。なお、換気中はドアや窓だけでなく、棚や押し入れ、クローゼットの扉を開けておき、においや湿気を取り除きましょう。

天井、壁、床、窓

天井や壁、床、窓の掃除は、家電家具などが何も無い状態のときに行いましょう。掃除は高いところから進めていくのが基本で、天井、壁、床の順番に進めるのがポイントです。高いところを掃除する際にほこりや汚れが下に落ちていくので、最後は床掃除で落ちたほこりや汚れをきれいにするという流れになります。窓は専用のクリーナーを使用するときれいになりますが、新聞紙で水拭きと乾拭きをするだけでも問題ありません。カーテンレールやサッシのほこりやカビも忘れずに掃除しましょう。

天井や壁の掃除は見落としやすいかもしれませんが、ほこりで汚れていることも多いため意識して清潔に保つことをおすすめします。天井や壁はフローリングワイパーを使えば簡単に掃除できます。床もフローリングワイパーできれいになりますが、時間があれば掃除機をかけて水拭きをすると良いでしょう。徹底的に清潔にしたい方は、床や壁用の洗剤を使うとより効果的です。

エアコン

新居にあらかじめエアコン設置されている場合は、夏や冬などエアコンが必要不可欠になる季節を迎える前にエアコンの掃除をしておくと良いでしょう。入居時に部屋全体を掃除するのと同時に、エアコンもまとめて掃除をするのが効率的です。長期間放置されていた場合はほこりがたまっている可能性がある、本体カバーとフィルター、吹き出し口の羽部分をしっかり手入れしておきましょう。エアコンの外側を雑巾で拭き、フィルターを取り外して掃除機で吸いましょう。油汚れなどがある場合は、中性洗剤とブラシを使ってよく洗います。水を使った場合はしっかり乾燥させましょう。エアコンの掃除をすると、空気がきれいになってカビやほこりアレルギーの対策ができるだけではなく、省エネにより電気代の節約にも繋がります。

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キッチン

メラミンスポンジでシンクの水垢を落とし、コンロ周りは固く絞った雑巾で拭きます。メラミンスポンジは水回りの掃除に役立つので、薬局やスーパーなどで購入しておくと良いでしょう。なお、雑巾の代わりにキッチンペーパーを使用しても問題ありません。掃除の後に、コンロの横や下、キッチン下のスペースに汚れ防止シートを貼っておくと、生活し始めた後も掃除が楽になります。また、換気扇にほこりがたまっていないか確認しましょう。掃除後に使い始める前に、市販のフィルターなどを設置しておくことで、以降の掃除の手間が軽減できます。

お風呂

バスタブや床にヒビが入っていないか、カビが生えていないかを確認しましょう。ヒビが入っている場合は不動産業者や大家に速やかに報告します。

お風呂や洗面所は、汚れていなければ水で軽く洗い流すだけでも問題ありません。汚れが目立つ場合やカビが生えている場合は、専用洗剤を使用して掃除をしましょう。お風呂には浴槽側面の内部にカビの原因となる汚れがたままっていることがあるため、気になるならば業者に清掃を依頼するのも一つの手です。

トイレ

便座やトイレットペーパーホルダー、床をトイレ用のウェットシートで拭きましょう。流す際に使用するレバーやウォシュレット用のボタンも、トイレ用のウェットシートや除菌シートで拭いておくと良いでしょう。においが気になる場合は、ブラシと洗剤を使って便器の中も掃除します。洗剤は便器の素材によっては使えない種類のものがあるため、事前の確認が必要です。トイレに備え付けの棚がある場合はほこりを取り除いておきましょう。

また、トイレが正常に流れるか確認することも大切です。流れが悪い場合は速やかに不動産業者や大家に報告しましょう。

害虫対策

家具家電を置く前に、くん煙殺虫剤で害虫対策をしておくと安心です。特に1階の部屋や1階がコンビニや飲食店の場合は虫が入り込みやすい傾向にあります。

くん煙殺虫剤を使用する際は窓や換気口などをしっかり締め切り、火災報知器が反応しないようにカバーしておきましょう。使用後は十分な換気を行い、火災報知器のカバーを忘れずに取り外します。最後に虫の死骸を掃除機で吸い取り、乾拭きをしておくと良いでしょう。

追加の対策として、害虫用の毒餌を設置したり、害虫が侵入しやすい玄関口や窓周辺などに害虫が嫌うハーブを設置したりして侵入経路を塞ぐのもおすすめです。

なお、引越し後はダンボールをすぐに処分して害虫の発生原因をなくしておきましょう。ダンボールは害虫にとって隠れ家の役目を果たすだけではなく、保温性があるうえ餌になるほこりも付着しています。そのため、一見きれいに見えるダンボールにも害虫が卵を産み付けている場合が少なくないため早めに処分することをおすすめします。

カビ対策

入居前にカビ対策をしておくと、効果的にカビを予防できます。入居前にカビを防ぐ効果のあるくん煙タイプの薬剤やスプレータイプの薬剤などを使用しましょう。特にカビが生えやすいお風呂は日常的にカビ対策をしましょう。また、カビの原因となる結露を予防するために、押し入れやクローゼットの中、窓にエアクッションを貼っておくことをおすすめします。結露は周りとの温度差によって発生するため、エアクッションを断熱材がわりにして、温度差を緩和しておくことがポイントです。

旧居の掃除をする理由

「原状回復義務」があるため

原状回復義務とは、引越しに伴い賃貸物件を退去する際に部屋を通常損耗や経年変化を除いて原状(元の状態)に戻して貸主に返還する義務です。2020年4月1日に賃貸借契約に関する民法のルールが見直され、原状回復義務の内容がより明確化されました。

具体的には、生活し始めてから生じた損傷については原状回復義務があるものの、通常損耗や経年変化についてはその義務を負わなくて良い、という内容です。通常損耗や経年変化は以下のものが該当します。

  • 家具の設置による床やカーペットのへこみ・設置跡
  • テレビや冷蔵庫の後部壁面の電気ヤケや黒ずみ
  • 地震で破損したガラス
  • 破損や紛失以外の鍵の取替え

一方、以下の場合は損傷に該当するため、原状回復義務があります。

  • 引越し作業で生じたキズ
  • 日常の不適切な手入れや用法違反による設備の破損
  • タバコのヤニやにおい
  • ペットによるキズやにおい

退去時のポイントについてはこちらの記事をご覧ください。

旧居の掃除ポイント

床や壁の汚れ

床にこびりついた汚れは床や壁などに使用できるスプレータイプの洗剤を吹きかけ、ラップをかぶせて数分放置した後に割り箸などでこするときれいになります。一見すると汚れていないように見えても、洗剤と雑巾で拭くと意外と汚れていることが多いため、床全体を拭き掃除するのがおすすめです。

また、壁も洗剤と雑巾で全体的に拭き、細かい汚れは歯ブラシで軽くこすると、汚れが落ちて部屋全体が明るくなります。壁まできちんと掃除をすれば、不動産会社や大家に部屋の状態を確認される際に印象が良くなるでしょう。

サッシの汚れ

サッシを掃除する際は、割り箸やピンセットを小さく切ったタオルでくるんだものを使用するときれいに汚れが取れます。このとき、床や壁を掃除する際に使用したスプレータイプの洗剤をタオルの先に塗布して使用するのがおすすめです。サッシは見落としがちな箇所ですが、入居中に生じた損傷の一つである「日常の不適切な手入れ」に該当するため必ず掃除しておきましょう。

ガスコンロや換気扇の油汚れ

ガスコンロ周辺や換気扇の油汚れは、水で溶かした重曹をキッチンペーパーに含ませ、汚れた部分を覆って約10分放置すると落ちやすくなります。そのほかにも、大きめのビニール袋に換気扇カバーを入れ、スプレータイプの洗剤を吹きかけて約5~10分放置した後、スポンジやブラシで汚れを落とすのも効果的です。

水回りの水垢やカビ

シンクや鏡の水垢は、水を含ませて固くしぼったメラミンスポンジで磨くと簡単に落とせます。洗面台のカビは水を流しながらスポンジで軽くこするだけで落ちるため、時間も手間もかかりません。お風呂やトイレのカビが目立つ場合は、カビ用洗剤を使いましょう。トイレの黒ずみがひどい場合は、水で溶かした重曹をスプレーしてしばらく放置してからこすって落とすか、酸性洗剤やクレンザーの使用をおすすめします。

退去時に高額請求されたら

修繕費が敷金を下回る額であれば返金されます。不当な高額請求をされて敷金がほとんど返金されなかったり、むしろ追加費用を請求されたりした場合は、どのように対処するのが良いでしょうか。退去費用の基礎知識と、退去時に発生しうるトラブルの対処方法についてご説明します。

退去費用の相場

退去費用の見積りは、退去日の前に不動産会社から手配された専門業者もしくは不動産管理会社の担当者と部屋の立ち会いのもとで行われます。そこで部屋のキズや汚れなどを確認し退去費用がいくらになるかを計算してもらいます。

借主が負担する退去後の修繕費やクリーニング費用、すなわち退去費用の相場は、1㎡あたり約1,000円程度です。入居時に支払った敷金からクリーニング費用を差し引いた残りの金額が返金されます。入居年数や汚れの程度、支払った敷金の金額にもよりますが、可能な限りきれいな状態で退去したほうが退去費用をおさえられ、より多くの敷金の返金が期待できます。

通常、退去から約1ヶ月後に退去費用の金額を知らせる通知が届きます。また、退去費用には引越し後1年という時効が存在するため、引越し後1年が経過していれば退去費用を支払う必要はありません。なお、敷金が無料の物件は退去費用とは別にクリーニング代を請求される場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

引越しの退去費用についてはこちらの記事をご覧ください。

高額になりやすいケース

退去費用が高額になりやすいのは、日常の不適切な手入れにより生じた汚れが目立つ場合です。「結露を放置したことで拡大したカビやシミ」「ペットによるキズやにおい」、「鍵の紛失や破損による取り換え」などが挙げられます。カビやシミが原因でクロスやフローリングが劣化した場合、それらの張り替えに10万円近くの高額な請求されることもあります。また、ペットやたばこのにおいが染み付いて原状回復が困難な場合、特殊な脱臭・除菌サービスを利用しなければならず、費用が高額になります。鍵の紛失や破損の場合、ピッキング不可能なディンプルキーや非接触型の鍵だと鍵自体が高額なため、1本数万円程度の費用がかかることもあります。いずれも、日頃からこまめに手入れをしていれば防げるものが多いため、日常的に部屋をきれいに保つことを心がけましょう。

入居者が支払わなくて良い費用

入居者が支払わなければいけない費用は「原状回復費用」であり、これに該当しない費用は払う必要がありません。原状回復とは「入居した時の状態に戻すこと」という意味ではないため、経年劣化による修繕費は入居者に支払い義務はありません。例えば、電化製品の電気やけなどの壁の黒ずみや家具の設置による床のへこみ、フローリングの色落ちなどが挙げられます。しかし、あくまで通常使用の範囲であれば支払い義務がないだけで、汚れや破損が「入居者の怠慢が原因」や「わざと」であるものは基本的に入居者負担になるため注意が必要です。

高額請求された時に確認すべきこと

電卓 お札

想定外の高額を請求された場合は、まずその内訳を確認しましょう。高額請求される内容はある程度限られているため、どうしてフローリングを張り替えるのか、どのキズの補修なのか、どこのクリーニング代を請求されているのかなど、正確に把握しましょう。請求書には簡易的な項目しか記載されていないこともあるので、そういった場合は直接業者などに確認する必要があります。

内訳を確認したうえで納得できない不当な請求費用がある場合

物件の管理会社や大家と交渉する

まず初めに退去費用の見積りを、国土交通省の定める「原状回復のトラブルとガイドライン」と照らし合わせながら管理会社、もしくは大家さんと交渉する方法が考えられます。その際、修繕費の相場をあらかじめ調べておくと良いでしょう。

専門家に相談する

管理会社や大家さんとの交渉が思うように進まない場合は、消費者ホットライン、日本消費者協会、日本賃貸住宅管理協会、弁護士などに相談するのも一つの手です。消費者ホットラインは消費者庁が設けている窓口であり、相談員が対処方法をアドバイスしてくれます。消費者協会も消費者をサポートする目的の団体なので的確なアドバイスが得られるでしょう。また、賃貸住宅市場の健全な発展を目指す業界団体である賃貸住宅管理協会も賃貸住宅に関する相談を受け付けています。それでも解決しない場合は弁護士に聞くと良いでしょう。相談だけであれば無料で受け付けている弁護士もいるので気軽に相談してみましょう。

民事調停に申し込む

法律的に問題を解決する訴訟とは異なり、調停は当事者の合意によって円満な解決を図るものです。弁護士の介入などがなくても1人で手続きが可能で、Webサイト上や裁判所の窓口でもらえる申立て用紙を記入して提出するのみで申し立てられます。手数料も訴訟に比べ格段に安く、例えば、10万円の資金の返済を求める申し立ての手数料は500円です。また、非公開の席で行うためプライベートな内容も話すことができます。さらに、調停の90%以上が3ヶ月以内に解決されると言われており、解決までの早さも特徴の一つです。民事調停と聞くとやや抵抗があるかもしれませんが、手続きはそこまで難しくないなので民事調停という手段があることを知っておくと良いでしょう。

まとめ

引越しの際は、新居はもちろん、旧居も丁寧に掃除して気持ちよく引っ越しましょう。新居が近い場合は、1度といわず複数回足を運んで掃除するのがおすすめです。何度か行くうちに、確認しておきたい点や見落としていたキズや汚れを見つけられるかもしれません。新居だけでなく旧居も掃除すると退去時の敷金の返金が期待できるだけでなく、爽やかな気持ちで引っ越せます。効率よく掃除を進めるためにも、今回ご紹介した掃除のポイントをぜひ参考にしてくださいね。