引越しの養生とは?養生が大切な理由やポイントを解説!

引越しの養生とは?養生が大切な理由やポイントを解説!
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summary
  • 養生をして傷や汚れを防がないと退去時に修繕費用を支払わなければならないことがあるので注意が必要です
  • 養生には知識や経験が必要なため引越し業者などのプロに任せるのがおすすめです    
  • 引越し後部屋の状態を確認し傷や汚れがあった場合はできるだけ早く業者に連絡しましょう

引越しを滞りなく進めるには準備が大切です。なかでも引越し当日に家が傷付かないように養生を行うのは基本的な準備ですが、「そもそも養生って何?」「何から手を付けて良いかわからない」という方も多いでしょう。この記事では、養生の基本や養生が必要な理由を解説します。引越し業者に養生をお任せする際のポイントもお伝えするので、これから引越しをするという方はぜひ参考にしてください。

引越しでの養生について

緑のテープ

養生とは

引越しの日の新居には、家族や手伝いの人、引越し業者の作業員など、大勢が頻繁に出入りします。このような状況下で、限られた時間内に効率的に家具や荷物を運び込まなくてはなりません。どんなに慎重に作業していても、人やものがぶつかる可能性はゼロではないでしょう。特に大きくて尖った角のある家具などを壁や床などにぶつけると、新居に傷や汚れをつけてしまう場合があります。そのため、引越しの作業をする前に資材を使って建物を保護する必要があるのです。この建物を保護する作業が「養生」です。

養生をする場所

建物を傷つけないためには、引越し荷物の通り道すべてを養生する必要があります。では、養生すべき場所とは具体的にどこなのでしょうか。養生が必要な場所としては、主に下記のようなポイントが挙げられます。

  • 玄関周辺
    玄関は多くの人が出入りする要所です。傷ついたりゆがんだりしやすい玄関ドアや、玄関の段差、壁などを中心に、丁寧に養生します。
  • 曲がり角や柱
    搬入経路にある曲がり角の壁や柱は、ぶつかって傷がつきやすいため、必ず養生します。
  • 階段、手すり
    階段は狭くてものがぶつかりやすく、また、危険な場所でもあります。足元が滑ることのないように、滑り止めがついた資材で養生しましょう。手すりも傷つきやすいため、同じく養生が必要です。
  • 部屋の出入り口部分
    各部屋への出入り口のドアや壁などは、部屋へ家具や荷物を運び込む際に傷つきやすく、養生が必要です。
  • 廊下や床
    廊下は、荷物を運ぶために何度も往復する場所であるため、傷ついたり擦れたりする場合があります。重いものを運ぶ際に床に一旦置くこともあるため、床も養生しましょう。
  • 集合住宅の共用部分
    マンションなどの集合住宅では、共用部分を汚したり傷をつけたりしないように養生します。具体的には、エントランスや廊下、エレベーターの中、また、階段を利用する場合は階段なども対象です。
  • 家具
    運ぶのが大変な重い家具や大きな家具などは、角の部分などで壁や床に傷をつけてしまう可能性があると同時に、大切な家具自体に傷がついてしまうこともあります。引越し業者に梱包をお願いできない場合は、毛布などを使って角の部分などを保護すると良いでしょう。
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引越しで養生が必要な理由

余計な原状回復や修繕費用をかけないため

例えば賃貸住宅へ引越しする場合、契約内容によって異なりますが、退去時に原状回復を求められることが大半です。国土交通省による「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によると、経年変化や通常の使用による損耗などは賃料に含まれますが、賃借人の故意または過失、善管注意義務違反、通常の使用を超えるような使用法による損耗などについては、賃借人が原状回復費用を負担することとなっています。つまり、しっかり養生をして傷や汚れを防がないと、退去時に入居時の過失でつけてしまった傷について修繕費用を支払わなければならないのです。賃貸住宅ではない場合でも、新居に傷をつけてしまったり、建具を破損してしまったりすれば、修繕費がかかります。未来に余計な出費を生まないために、入居の際にしっかり養生しましょう。

引越しの退去費用についてはこちらの記事をご覧ください。

賃貸借契約にて養生の義務がある場合もあるため

近年、賃貸借契約書に、退去時の原状回復だけではなく、入居時の養生についても定めているパターンが増えています。これは、原状回復費用の発生原因である「過失による損耗」を減らすため、というのが主な理由です。また、マンションの管理会社などでも、入居する際の条件として共用部分の養生を挙げているところが多くあります。これらを守らずに建物を傷つけてしまった場合、高額の修繕費用を請求されることもあるため注意が必要です。

近隣とのトラブルを避けるため

引越しの際に養生するのは、自宅を傷つけないようにするためだけではありません。マンションなどの集合住宅の場合、エントランスから自室までの搬入経路は、エレベーターや廊下などほぼすべて共用部分になっています。引越し当日は共用の廊下を台車で何度も往復し、エレベーターで大きな荷物を運ぶこともあるでしょう。その際にきちんと廊下やエレベーターの養生をせずに傷や汚れをつけてしまえば、住人とのトラブルの原因にもなりかねません。また、しっかりと養生をしないで作業をすることで、無責任な住人というイメージを与えてしまうかもしれません。無用なトラブルを避けるためにも、しっかり養生を行いましょう。

引越しの養生はプロに任せるのがおすすめ

引越し業者が養生をしている様子

養生は手間もお金もかかる

これまで解説したように、養生は引越しのなかでも重要な工程です。そのため、大手引越し業者を利用する場合、養生にかかる費用は見積りの金額に含まれています。

では、小規模な引越し業者を利用する場合や、自分で引越しをすることを考えている場合はどうすれば良いのでしょうか。養生のためには、壁やドアなどを保護する養生パネルや、床を保護するシート、家具を保護する毛布、養生テープやマスキングテープなどのアイテムが必要になります。これらを個人で用意するのは手間がかかるでしょう。また、ダンボールを利用して養生する方法もありますが、強度に不安が残るうえに、ダンボールを集めるのにも養生の作業にも手間がかかります。

このように、時間と費用を考えると、プロに任せた方が良いといえるでしょう。小規模な引越し業者でも、追加料金で養生を行ってくれるところもあります。また、自分で引越しをする場合も、養生を専門に行う業者の利用などを検討するのがおすすめです。

引越しに費用についてはこちらの記事をご覧ください。

養生には知識や経験が必要になる

建物や荷物を守るための養生ですが、それぞれの荷物や建物の造りなどによって、必要な範囲や方法は異なります。どの場所にどんな養生をすれば良いかを判断し、無駄なく必要な資材を準備するのは、素人にはなかなか難しいものです。こういった面からも、知識と経験が豊富な引越し業者などに任せるのが安心です。

なお、新居が集合住宅の場合は、当該住宅のルールなどを業者にしっかり伝え、最適な方法がとれるように打ち合わせをしておきましょう。

引越し時の養生は基本的に無料である

先にも述べましたが、大手の引越し業者の場合、養生の費用は見積りに含まれていることが多く、別料金がかかることはありません。基本的に、引越しの際に必ず行う作業だからです。ただし、荷物の少ない単身者向けのプランなどでは、養生の費用が含まれているかどうか業者に確認した方が安心です。たとえ荷物が少ない場合でも、荷物を運びこむ過程で傷や汚れがつく可能性があるので養生は欠かせません。もしもプランに含まれていなければ、オプションサービスとして実施してもらえないか確認し、依頼しましょう。

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引越し業者に養生をお願いする時のポイント

養生前の部屋の状態を確認する

新居の養生を業者にお願いする際にまずするべきことは、業者が入る前の部屋の状態を確認することです。養生する前に傷や汚れがないかをチェックして、あれば写真を撮るなどして記録を残しておきましょう。万が一トラブルとなった場合に、責任の所在を明らかにするために役立ちます。

養生が必要な場所を事前に共有する

引越し業者が決まったら、新居の間取りや荷物の搬入経路などを伝え、養生が必要な場所や範囲を確認しておきましょう。共用部分など、あまりに養生の範囲が広くなる場合には追加料金が発生することもあります。特に集合住宅の場合は、養生のルールなどを事前に管理会社に確認し業者と共有しておけば、突然追加料金が発生するといった事態を避けることができます。

作業工程をチェックする

先ほど養生する前の部屋の状態を確認しておくことが大切ということには触れましたが、できれば養生の設置から撤去までの作業工程も立ち会うようにしましょう。プロの仕事は慎重に行われるため安心ですが、思いがけないタイミングで傷や汚れがついてしまう場合もあります。例えば、養生を設置する際にはきれいにはがれるテープを使用しますが、撤去後、まれにテープの跡が残ってしまったり、テープをはがすときに壁紙が破れたり塗料がはがれたりすることがあるためです。そのようなときに、立ち会っていればその場ですぐに対処でき、後々トラブルになることを回避できます。

引越し作業後に部屋の状態を確認する

すべての荷物を運び込み引越し作業が終了したら、その日のうちに、もう一度部屋の状態を確認しましょう。立ち会いをしてしっかり確認したつもりでも、その場では気付かなかった傷や汚れが見つかるのはよくあることです。もし引越し前にはなかった傷や汚れがあった場合は、できるだけ早く業者に連絡する必要があります。引越しから時間が経ってから連絡すると、傷や汚れがどの時点でついたものか特定しづらく、トラブルとなってしまうためです。

まとめ

「養生」はあまり聞きなれない言葉ですが、引越しの際に建物や家具を傷つけないための大事な工程です。特に集合住宅や賃貸住宅への引越しの場合、養生をしなかったことで修繕や原状回復などの費用が発生する場合もあります。そして何より、新居やお気に入りの家具に傷や汚れをつけてしまったら、せっかくの楽しい新生活の始まりに水をさすでしょう。養生は引越し業者の「気配り」や「丁寧さ」が表れる作業です。無料でも有料でも、養生をしっかり行ってくれる業者を選びましょう。