引越しで水槽を運ぶ方法は?そのまま業者に頼んでも良い?

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summary
  • 引越しで水槽を運ぶ方法は自分で移動方法と業者に依頼する方法があります
  • 引越し業者では生物が入った水槽の運搬を断られることがあります
  • 水槽や水中生物の運搬は専門引越し業者に依頼するのがお勧めです

水中生物を飼っている場合、引越しの際にどうやって運ぶのか悩む方もいらっしゃるでしょう。基本的に引越し業者では魚などの水中生物を運ぶことはできません。そのため、水槽で飼っている魚などは自分で運ばなくてはなりませんが、水槽自体は荷物として運搬してもらうことはできます。では、水槽を移動させるには、どのような手順を踏むべきなのでしょうか。今回は、水槽で飼育している生物の引越し方法や業者に依頼する料金、運ぶ際の注意点についてそれぞれご紹介しましょう。

自分で水槽を引越しすることは可能?

水槽の魚

水槽で飼育している生物の引越しは、自分でできるのかわかなない方も多いでしょう。自分の水槽引越しすることは「可能」ですが、移動時間や生物の生態を知ったうえで行うことがポイントです。水中生物は少しの環境の変化でも体調を崩したり、場合によっては死んでしまったりするほど繊細な生物です。一時的な環境の変化にも弱い性質であるため、水温や水質を一定に保つ必要があります。そのため自力で移動する場合は、1時間以内を目安に考えると良いでしょう。関東から関西など長距離の移動はリスクを伴うため、ペットショップなどの知識のある方に相談することをおすすめします。

水槽の引越しを業者に依頼した場合は?

水槽を引越しするにあたり、はじめに考えることは引越し業者への依頼をすることでしょう。引越し先へ荷物を運搬する場合、割れやすいものや壊れやすいものだけは自分の車で運ぶ方もいらっしゃいます。なかには、水槽も一緒に自分で運ぶ方もいらっしゃいますが、水中生物の知識がない場合、自分での水槽運搬に不安を感じる方も少なくないでしょう。その場合、引越し業者に運搬を依頼するケースが考えられますが、水槽の中に生物が入ったままの状態での運搬は基本的に断られます。その理由を解説していきましょう。

水槽をそのままの状態で運搬することはできない場合がある

多くの引越し業者は、国土交通省が定める「標準引越運送約款」を使用しています。約款では、動植物の運搬を拒絶していいとする規定があるため、水槽本体しか運搬していない引越し業者がほとんどです。しかし引越し業者によっては、オプションとして専門業者への委託を行っているケースもあります。また、生物の運搬を専門とする業者を紹介してもらえることもあるので、専門業者がわからない場合には、引越し業者に相談してみるのもおすすめです。

水槽の引越しの専門業者もいる

先述のとおり、引越し業者では生物の運搬をしていないところがほとんどです。そのため、自力で運搬できない場合は、専門業者への依頼をおすすめします。専門業者は、水中生物の生態や運搬に精通したうえで引越しを行うため、生物にとって負担の少ない環境で引越しを行うことができます。水中生物たちを安全に引越しさせたいと考える場合や水中生物の知識がない場合は、専門業者に依頼してみると良いでしょう。

専門業者の水槽引越し料金

専門業者のA社では、以下のような料金設定をしています。

水量 料金相場
60リットル以下 18,000~26,000円程度
180リットル以下 33,000~48,000円程度

水槽で飼っている水中生物の引越しは、陸で飼っているペットの運搬に比べて、高度な作業がたくさんあります。特に魚の場合には、水槽の設置だけでなく生体のパッキングや酸素の確保など、準備から設置までさまざまな行程を行う必要があります。水槽の大きさや条件によって料金が異なりますので、事前に見積りを出してもらうようにしましょう。

自分で水槽の引越しをする方法

ここまで、水槽の運搬の依頼や専門業者がいることについてご紹介しました。ここからは、自力で運搬する方法について解説します。全体の流れから必要な道具について、また水槽の引越しを自分で行う方が知っておくと便利な移動の手順について、それぞれのポイントを詳しくご紹介しましょう。

自力で水槽の引越しをする大まかな流れ

引越し業者に依頼ができない場合は、自分で水槽を運ばなければなりません。まずは、運搬の大まかな流れについて解説します。

  1. 引越しの1ヶ月前からは新しい環境の水に慣らす
  2. 引越しの1週間前から水温を少しずつ変える
  3. 引越しの前日は水が汚れないよう保つ
  4. 引越しの当日は生物を袋に移してケースで運び出す

引越し準備は、1ヶ月前からスタートしましょう。まずは、水中の生き物に新しい環境に慣れてもらうよう、普段よりも短いスパンで水替えを行います。一度に替えると、大きなストレスを与える可能性があるので、古い生活環境の水と新しい生活環境の水をバランスよく合わせながら引越し準備を進めます。引越しの1週間前になったら、水温を少しずつ変えていきます。引越し中は、水温を下げることができなくなるので、水温にも少しずつ慣らしていきます。引越しの前日は、食事に関する注意も必要です。餌をあげると、フンによって飼育水が汚れるため、餌は引越し後にあげるようにしましょう。

水槽の引越しに必要な道具

まずは、必要な道具から確認していきましょう。

パッキング袋、バケツ 生体を移動させる際に大切な袋です。生物の量や大きさに合わせて袋の数やバケツのサイズを決めましょう。
乾電池式のエアポンプ又は酸素ボンベ 水中の生物は、酸素を与えることが大切です。移動にも便利な乾電池式タイプのエアポンプのものや酸素ボンベがおすすめです。ほかにも酸素スプレーや酸素が出るO2ストーンなどがあります。
水温が保てるケース 生体を入れたパッキング袋を入れるための保温ケースを準備しましょう。水温が極力変わらないように保温用のものを選びましょう。
緩衝材 水槽を運ぶ際、衝撃から水槽を守るための緩衝材の準備も必須です。新聞紙や、エアクッションなどをホームセンターなどでそろえておきましょう。
コルク付きタンク 新居で飼育水を作るには、ペットが住み慣れた水を合わせる必要があるため、旧居の飼育水を運ぶためのタンクの用意が必須です。運搬中に溢れることがないようコルクタイプの蓋ができるタンクを選びましょう。
ホース 新しい生活環境作るために水道から水槽へと水を入れるホースが必要です。新居へ到着した後、すぐに水槽へ戻せるよう事前の準備が必要です。

水槽引越しの手順7ステップ

大まかな流れと必要なものをチェックしたところで、続いては当日の手順についてご紹介します。水槽の引越しは工程が多く、順番を間違えると生体にストレスを与えるため、順番に沿って進めることが大切です。それぞれの手順について細かく解説していきましょう。

ステップ1. 水槽内の飼育水をタンクに移す

まずは、水槽内の飼育水を半分〜3分の2をタンクに移します。水槽にある住み慣れた水は、新居での再立ち上げに使用します。再立ち上げ後、水質を保つためにも半分以上の運搬が必要になります。また引越しは、生物たちにとってストレスがかかります。引越し後の水槽環境を整えるためにも、住み慣れた飼育水を多くして、生物たちへのストレスを抑えてあげましょう。

ステップ2. 水草の梱包・レイアウト(石や流木)を取り出す

次に水槽内のレイアウト(石や流木)を取り出します。取り出す際に砂利で濁りそうなものは、生体を確保して移動させた後に行うと良いでしょう。取り出したレイアウトや水草は、ガーゼなどで優しく包んだ後、濡れた新聞紙で梱包して運ぶのがおすすめです。梱包した後は、レイアウト類が乾燥しないようビニール袋に入れるようにしましょう。

ステップ3.生体をパッキング袋に入れて飼育水ごと運搬する

生体をパッキング袋・バケツに移す前にエアポンプや酸素ボンベをセッティングします。セッティングが完了したら、パッキング袋に飼育水ごと生体を移します。生体に負担がかからないよう優しく行うことが大切です。生体を逃さないようにしっかり確認しながら行いましょう。また、エアポンプや酸素ボンベが用意できない場合には、酸素スプレーやO2ストーンなどを使用するのもおすすめです。

ステップ4.砂利を移動用の容器に移す

生体をすべて移し終わったら、最後に水槽内の砂利を容器に移動させます。砂利は、再立ち上げの最初のステップに必要になります。また水槽内のポンプやヒーターなどの備品も取り出し、溜まった水を捨ててから移動させます。ポンプやヒーターなどは、新聞紙や雑巾などに包んで運び出します。

ステップ5. パッキング袋を移動用のケースに入れて運び出す

パッキング袋に入れた生体は、発泡スチロールに入れて運びます。発泡スチロールやクーラーボックスは、温度を上がりにくくしてくれるため、おすすめの運び方になります。夏には保冷剤、冬にはホッカイロなど温度が変わらないような調節も大切です。

ステップ6.新居で再立ち上げを行う

新居に水槽と生体を運び終わったら、すぐ立ち上げに取り掛かりましょう。まず、水槽にポンプや砂利、水草、レイアウトを設置します。水替え同様の手順で進め、水槽内の新しい環境を整え終わったら生体を水槽へと移す準備が完了です。

ステップ7.水合わせしながら生体を水槽に移す

生体を水槽に移すには、「水合わせ」という工程を踏むことが大切です。水合わせとは、生体を購入した際や新しい水槽を使う際などに必ず必要な工程です。新居の水道水の水温は、パッキング内の水温と異なるため、急に新居の水道水に入れると生体にショックを与える恐れがあります。そのショックを極力抑えるための工程が水合わせです。

水合わせは、パッキング袋ごと水槽に浮かべながら、温度の調整をしていきます。30分程度浮かべたら、パッキング内の飼育水を半分捨てて水槽内の水をミックスしていき、再度水槽に浮かせます。この工程を何度か繰り返すことで、両方の水質差を徐々になくしていきます。水温が同じくらいになってから、生物たちを水槽に放してあげましょう。

飼っている魚や生物の種類ごとの運搬方法

メダカ

水槽で飼育している水中生物には魚類からエビやザリガニ、カメなどさまざまなものがあります。水槽の引越しは、手順の把握も大切ですが、生物によって引越しの運搬方法が異なることも頭に入れておく必要があります。ここからは、飼育している方も多い4種類の水中生物ごとの性質を確認しながら、運搬方法や気をつけるべきポイントについてお話します。

金魚やメダカ

観賞用の水中生物で多く育されているもといえば、金魚やメダカではないでしょうか。金魚は、お祭りなどでってきたことがきっかけに飼育を始める方も多く、さらにペットショップなどで増やす方もいらっしゃるでしょう。これらの魚はほかの水中生物に比べて比較的、水温の変化に強い生物といわれています。これらのは、屋外で飼育もできる種類の魚であり、低い水温でも生存できる可能性があります。しかし、金魚やメダカにとっても快適と感じる温があります。だいたい15〜28°Cといわれていますので、移動の際にはこの範囲を保つようにしましょう。水温に多少の幅があるので、長距離の移動にも向いている水中生物です。

熱帯魚・海水魚

水中生物のなかでも非常にデリケートな種類といえば、熱帯魚・海水魚です。観賞用の熱帯魚の中で人気の高いグッピーやネオンテトラは、水温を25°C程度に保つことが基本になります。そのため移動中もこまめに水温をチェックし、保冷剤やホッカイロなどで温度調整しながら慎重に運ぶ必要があります。また熱帯魚や海水魚の場合、同じ水槽にさまざまな種類の熱帯魚をっている方も多いでしょう。運搬用にパッキング袋に移す際には、生物の種類ごとに分けましょう。種類を分けてパッキングし、生へのストレスを抑えながら運搬します。これらの魚の移動は、水温調整と種類ごとのパッキングを行うことが大切です。

エビやザリガニ

エビやザリガニは、種類によっても性質が異なります。ザリガニのなかでも一般的な種類であるアメリカザリガニは、日本の川や池にも生息するザリガニです。アメリカザリガニは、基本的に丈夫な種類であるため、比較的運搬も簡単です。フロリダブルーは、低水温に弱く24°C前後に保つ必要があります。また東北や北海道に生息する日本ザリガニは、低水温に保ちながら水流が必要なザリガニです。それぞれの種類に合った水温調整や水流を保つなどの注意点があります。またエビは水質に敏感な種類の生物です。こちらも水質を保ちながら運搬する必要があります。飼育しやすい小型のエビは、15~25℃に保ちながら運搬を行いましょう。

カメ

カメを運搬するには、自力で運ぶ場合と宅配便によるペット運搬が可能です。金魚などと異なり、運搬を業者に依頼できる水中生物です。自力で運搬する場合には、できるだけ振動を与えないように注意しましょう。膝の上に置いての運搬が最も適した運び方です。移動中は、日が当たらない座席にすわってカメを入れた箱を膝に置くこと、寒い時期は箱をアルミシートに包むなど温度の調節をすることも重要です。また大切なカメを運ぶために厳重な梱包をしたくなりますが、箱に隙間がないとカメが酸欠を起こす可能性もあるので、必ず箱に空気穴をあけて酸素を確保しましょう。

水槽の引越しの注意点

水槽の引越しをするには、手順やコツを理解して、注意点も把握しておく必要があります。新居に設置する際は、水漏れのトラブルに備えて「個人賠償責任保険」に加入しておくことをおすすめします。個人賠償責任保険のなかには、水漏れによる損害を補償できる保険もがあります。万が一、階下の部屋に水が漏れてしまった場合に補償されます。保険の種類によっても補償内容が異なりますので、必ず内容を確認しておきましょう。このように水槽を運搬する場合には、さまざまなトラブルが起きる可能性があります。ここからは、水槽の運搬に関する注意点を解説しましょう。

新居の飼育許可

まずは、新居が水生生物の飼育が可能な物件であるかどうかの確認が大切です。賃貸物件の飼育許可は、犬やネコだけでなく、必ずどんな生物でも相談が基本です。特に熱帯魚や金魚など大量の水を水槽に入れる場合、水のトラブルが発生することもあります。特に地震などで水槽が落下した場合などを考えると、事前に許可を取っておくべきポイントといえるでしょう。万が一、内緒で飼育していたことが発覚すると、退去を要求されたり罰金を請求されたりというトラブルにもなりかねません。気持ちよく引越しをするためにも、必ず事前に管理会社や大家さんに確認してから運搬しましょう。

水槽を設置するスペースの確保

引越し先の許可が取れたら、引越し先の水槽を設置するスペースを確保しましょう。運搬の準備をして、いざ設置しようとした際に水槽のスペースが確保されていなければ、水槽を設置することができません。必ず、事前に水槽を設置するスペースを確認し、設置できるかの確認をすることが重要です。スペースの確保だけでなく、電源や運搬時の回り込みなど確認しておくポイントがたくさんあります。マンションやアパートに運搬する際は、部屋までの動線も確認する必要があります。エレベーターに入らないなどのトラブルが起きないよう、エレベーターのサイズを測ることも重要です。引越し先を決定する前に必ずシミュレーションしましょう。

引越し先に持っていけない場合

引越しは、転勤や家庭の事情などで急にしなくてはならないこともあります。場合によっては、引越し先に水槽を持っていけないこともあるでしょう。その場合、近くの川や池に逃すという手段をとるかたも少なくありません。しかし、飼育していた水中生物を勝手に野外へ放すと、生態系を壊してしまう恐れもあります。「特定外来生物」に該当する場合は法律違反となり、懲役または罰金などが科されることもあります。飼育していた水中生物をむやみに野外に放してしまうと、大ごとになる恐れもあるので、まずはペットショップや専門家に相談するようにしましょう。

飛行機で運搬できるかは要確認

飛行機を利用した引越しの場合は、航空会社ごとの規定に沿って運ぶことになります。航空会社によっては、魚類・昆虫類などの生物は、ほかの乗客の迷惑にならないように小型の容器に入れるようにという規定があります。生体数は3匹程度までという基準もあり、水漏れを防ぐこと、逃げ出さないよう注意すること、がホームページに記載されています。しかし、ポンプなどの発電装置などの機器は持ち込むことができません。生物の種類によっては、飛行機に持ち込めない場合もあるので、その場合は専門業者に依頼して引越し先へと運搬しましょう。

公共交通機関の利用する場合

電車などの公共交通機関で運ぶ場合、ペットの持ち込み料金として乗車料金が発生することがあります。特にカメは、犬・猫同様に1匹としてカウントされます。鉄道会社によっては、手回り品として1匹280円かかりますので、改札口で切符を購入しましょう。交通機関の運行会社によって持ち込みの規定や料金が異なりますので、事前に確認しましょう。また、基本的に水槽ごと持ち込むことはできませんので、運行会社ごとの規定に沿って運ぶようにしましょう。

まとめ

水中生物の運搬にはさまざまな行程があり、生体に負担がかからないよう注意を払って作業を進める必要があります。また熱帯魚などのデリケートな生物は、引越しの1ヶ月前から準備が必要になるため、事前のチェックが大切です。今回は、水槽の引越しに関する手順や必要なものに加えて、生物の種類ごとの注意点についても合わせて解説しました。水槽を運搬する予定のあるかたは、ぜひこちらの記事を参考にしてください。